メンタルが弱~~~い駅員の話

都内某所で働く駅員のブログ

事故と振替とわたし

 お疲れ様です。福岡留萌です。

 

 今日の午後、改札業務を行っていると、列車の運行を管理する司令部からの業務放送が流れました。

「先ほど、✕✕線〇〇駅にて人身事故発生。同時刻より振替輸送を実施します」

 その瞬間、改札内に緊張が走りました。その人身事故の発生した路線は、他社ではあるものの、私の勤務する駅で乗り換えが可能だったからです。

 これは振替輸送を利用するお客様がたくさんいらっしゃるな…、と覚悟を決めると、予想通り数分後にはたくさんのお客様で改札は大混雑となりました。

 

 幸い、夕方のラッシュ時間帯前だったこともあり、大きな混乱もなく振替輸送は終了し、事故の発生した路線も運転を再開したのですが、その中でお客様からこんな質問が寄せられました。

「なんでicカード振替輸送の対象にならないの?」

 せっかくですので、今日はこのことについて簡単にご説明したいと思います。

 

 振替輸送というのは、簡単にいうと「目的地までの乗車券類を所持しているのに、事故などのアクシデントによって目的地までたどり着けなくなったお客様を救済する措置」ということになります。本来であれば、所持している乗車券と別の会社の路線は利用できませんが、こうした場合は特別に認めますよ、ということですね。

 ここで重要なのは、「目的地までの乗車券類を所持している」ということです。

 乗車券類というのは、例えば券売機などで発売している、目的地までの金額が書かれた小さな切符(正式にはエドモンソン券と呼びます)や、定期券などのことを指し、一般的にはicカードも含まれます。

 

 では、何故icカードでは振替輸送を利用できないのか。それは、もうひとつ条件である「目的地までの」という部分をクリアしていないからです。

 icカードは、乗車駅の改札でタッチ(=入場)した時ではなく、下車駅の改札でタッチ(=出場)した時に初めてチャージ金額が引かれます。

 つまり、目的地にたどり着くまでは「目的地までの乗車券類を所持している」状態とは認められないため、icカード振替輸送の対象外となっているわけです。

 

 ではicカード振替輸送を利用することが絶対にできないのかというとそういうわけではありません。これはすごく簡単な話で、要は紙の切符を持っていればいいわけですから、icカードのチャージ部分を利用して、券売機で切符を買ってしまえばいいわけです。

 

 お客様には大変ご迷惑をおかけしますが、なにとぞご理解いただければと思います。

 とくに人身事故については、こちらも起こしたくて起こしているわけではない場合が大半ですのでね…。